福山市韓国語教室K-ROOMの鄭景太(チョン・キョンテ)です。
長年、韓国語講師をやっていて、韓国語を全くご存じない方やある程度独学で勉強されている方、いろんな方々に初めてお会いした時にほとんどの方は「カムサハムニダ」くらいはご存知です。もちろん「コマウォヨ」もご存知の方もいらっしゃいます。
それは韓国語に限らずどの言語も「ありがとう」くらいは覚えようという気持ちがあるからかもしれません。
確かに自分でも英語はもちろん中国語、ドイツ語、イタリア語、タイ語で「ありがとう」くらいは知ってますからね。
韓国語においての「カムサハムニダ」「コマプスムニダ」はどちらも相手への感謝の気持ちを表現する時に使われますが、使用する状況やニュアンスが異なる場合もあります。この記事では韓国語の感謝表現についてその意味や使い方、文化的背景について詳しく説明します。
감사합니다 カmサハmニダ
감사하다(カmサハダ)
こちらの単語は「感謝する」になります。
「감사」(感謝)+「하다」(する)の組み合わせの単語になりますので、「감사」のみを名詞として使うこともあります。
韓国で正式な場面やビジネスの会話で頻繁に使われます。
現在形
- 감사합니다(カmサハmニダ)
- 감사해요(カmサヘヨ)
「ありがとうございます」という丁寧形においてはどちらを使っていただいても構いません。
最も丁寧な表現
- 감사드립니다(カmサドゥリmニダ)
こちらの表現は最も丁寧な「ありがとうございます」になります。
「감사」(感謝)+「드리다」(差し上げる)を組み合わせて日本語的には「感謝いたします」のような表現になっていますが、一般的に最も丁寧な感謝の表現として常用されています。
だから、皆さんが韓国に訪れた時に店員さん等に「ありがとう」を伝える時に使っていただいても構いません。
少し発音は難しいですが、たくさん練習して慣れるようにしましょう
過去形
- 감사했습니다 (カmサヘッスmニダ)
- 감사했어요(カmサヘッソヨ)
こちらは「ありがとうございました」になりますが、基本的には「감사합니다」または「감사드립니다」を使っていただき、以前のことに対してお礼を述べたい時にだけ過去形を使うようにしましょう。
例えば、「先日はありがとうございました」
지난번에는 감사했습니다.
チナンボネヌン カmサヘッスmニダ
この間はありがとうございました。
今の行為に対して感謝を述べる時には現在形で構いません。
連体形 「感謝する+名詞」
- 감사하는(カmサハヌン) + 名詞
「感謝する」+「名詞」の順番で言葉を作りたい時には「감사하는」という連体形に活用しなければなりません。
언제나 감사하는 마음을 가지고 있어야 됩니다.
オンジェナ カmサハヌン マウムl カジゴイッソヤデmニダ
いつも感謝する気持ちを持たなればなりません。
고맙습니다 コマッpスmニダ
고맙다(コマッpタ)
こちらの単語は「ありがたい」という単語になります。
基本的には形容詞でのみの使われかたになると思ってください。
現在形
- 고맙습니다(コマッpスmニダ)
- 고마워요(コマウォ)
「감사합니다」より若干柔らかい印象を与える表現になりますので、友人や家族間でより使われます。
- 고마웠습니다(コマウォッスmニダ)
- 고마웠어요(コマウォッソヨ)
過去形の方も同じくあまり目上の方に使うことはしません。
連体形 「ありがたい+名詞」
- 고마운(コマウン)+名詞
「감사하다」と同じくで「ありがたい」+「名詞」の順番で言葉を作りたい場合は「고마운」という連体形を作らなければなりません。
중학교 때 담임 선생님은 정말 고마운 분이세요.
チュンハッキョッテ タミm ソンセンニムン ジョンマl コマウン ブニセヨ
中学の時の担任の先生は本当にありがたい方です。
こちらの表現は日本語的には何となく「お世話になった」というニュアンスでも「고마운」がよく使われます。
ラフな表現
- 고맙다(コマッpッタ)
- 고마워(コマウォ)
友達同士とかでよく使われる「ありがとう」という表現は上記の2つになります。
その過去形は
- 고마웠다(コマウォッタ)
- 고마웠어(コマウォッソ)
になりますが、「ありがたかった」という表現はあまり日本語では言わないのでニュアンスとしては「助かったよ」のような場面で使われることが多いです。フランクな場面においては非常に自然な表現です。
感謝の返事
感謝されたときの返事も重要です。日本語でも「どういたしまして」「いいえいいえ」など、様々な返事があるように、韓国語でもいくつかの返答があります。以下はいくつかの代表的な返事の例です。
- 천만에요(チョンマネヨ):これは日本語の「どういたしまして」に相当します。非常にフォーマルな場面で使われることが多いです。
- 아니에요(アニエヨ):こちらも「どういたしまして」や「いいえいいえ」にあたる表現で、ややカジュアルな場面で使われます。友人や同僚などとの日常会話でよく使われます。
- 뭘요(ムォlリョ):こちらはさらにカジュアルな形の返答で親しい間柄での返答に使われます。意味としては「なんってことないよ」という感じです。
韓国文化における感謝の意味
韓国では、感謝の言葉が非常に重要視されます。特に年上の人や社会的に上位の立場にある人に対しては、丁寧な感謝の言葉を欠かすことは失礼とされます。これは韓国の儒教的な価値観に根ざしており、礼儀や敬意が日常の人間関係において非常に重要な要素となっているためです。
そのため、ビジネスシーンや学校、家庭など、あらゆる場面で感謝の表現が頻繁に使われます。特に「감사합니다」は、初対面の人や目上の人に対しては必須と言っても過言ではありません。
感謝の表現のバリエーション
感謝の気持ちを伝える方法は言葉だけではありません。韓国では感謝の気持ちを示すために、プレゼントを贈ったり、食事をおごったりする文化もあります。例えば、誰かに助けてもらったときや、特別なサポートを受けたときには、言葉と共にこうした行為を通じて感謝を示すことが一般的です。
特に重要な出来事やお祝い事の際には、感謝の気持ちをより具体的に表現するために、ギフトを贈る習慣もあります。これもまた、韓国文化における人間関係の深さを表すものと言えます。
感謝の言葉を学ぶことの重要性
韓国語を学ぶ上で、感謝の表現を適切に使えることは非常に重要です。感謝の気持ちを正しく伝えることができれば、韓国の人々との関係がより円滑に進むでしょう。特に韓国では、礼儀を重んじる文化が根強いため、感謝の言葉を丁寧に使うことで、相手に対して好印象を与えることができます。
また、感謝の表現は、ビジネスや旅行、日常生活のあらゆる場面で役立ちます。観光で訪れた際にも、現地の人々に「감사합니다」と言うだけで、より親しみやすい印象を与えることができます。韓国語を学ぶ初心者にとっても、感謝の表現は基本的なフレーズの1つとして、まず覚えるべきものです。
まとめ
韓国語には「ありがとう」で使われる単語が「감사하다」と「고맙다」の二つがあるのでその特徴をしっかり掴んで使い分けるようにしましょう。
フォーマルな場面では「감사합니다」を、カジュアルな場面では「고맙습니다」「고마워요」などを使い分けることによって、適切なコミュニケーションが取れると思います。
感謝の言葉は単なるマナー以上に相手との関係を深めるための大切な要素です。
まず、韓国旅行等での「ありがとう」は「감사드립니다」を使って、SNS等で韓国人の友達などができた場合は「고맙다」の単語を少しずつ使うようにしてみましょう。